reset

もう終わりにしようかな。 終わりにしたいな。と思い出したのは きっと始まった時すぐにだった。 色々と誤魔化して、ありもしない可能性に 少し期待して それらもほんとに現実とは遠い遠い世界で 夢は夢のままなのだと。 やっぱりそうだった。 あの暖炉の火…

K

君の胸に頬を近づけると 「僕はもう貴女じゃないとだめなんです」 そう声が聞こえたような気がした。 アタシの傲慢さからの空耳なのか 確かめようと君の顔を見上げると 君の目は天井の何処かを見つめていて その唇はからっからに乾いていて それがとても愛お…

たかがネイルと言うなかれ彩られた爪が男の背越しにユラユラと揺れる様は なんとも淫靡で妖しく私は喘ぐのも忘れてうっとりしてしまう。

記憶

香りの強い煙草だ。 見た事もない銘柄。 吸うのではなくふかすのだよと君の唇が煙りを吐く。 すかさず 唇を重ねる。甘い味が私に移る。 ずっと前から こうしてやりたかった。 好きだからとかじゃなく 私が思ってた事を確かめたかっただけ。 ずぅっとむかしの…

月に泣く夜

体調のせいか凄く気持ちが不安定。たとえ抱きしめてくれる人がそばにいても癒されることもない この現状。沢山の悪い事がしたくなりタバコを吸ったりお酒をガブ飲みする。破滅に追いやる。馬鹿になりたくなる。自分を傷つけ壊したくなる。何もかも要らなくな…

雪の朝、誰もまだ来ない校庭。真っ白なキャンパスを 自分だけの足跡で埋めていく。皆が雪だるまを作るのに必要とする 壁の上などにある土の付いてない綺麗な雪を片っ端から落としていく。車の上に積もった雪を払いのける。雪から開放され息を吹き返したように…

睦月の歌

遠すぎた距離を縮める腕枕スマホの写真 君の口癖