記憶

香りの強い煙草だ。

見た事もない銘柄。

吸うのではなくふかすのだよと君の唇が煙りを吐く。

すかさず 唇を重ねる。甘い味が私に移る。

ずっと前から こうしてやりたかった。

好きだからとかじゃなく

私が思ってた事を確かめたかっただけ。

ずぅっとむかしの出来事を。